ベースラインインタビューが完了!(2023年6月)

母子健康手帳を使っての母子保健・栄養サービスの提供開始と同時並行で、妊婦に対してプロジェクト介入前のインタビューも実施しました。対象は産前健診受診のためにプライマリー保健施設に訪れた推定妊娠週数28週までの妊婦です。各州プロジェクトのパイロット地区2郡と比較のための対照地区1郡を設定し、その郡内の全てのプライマリー保健施設、79施設において調査を実施しました。各州パイロット地区と対照地区のサンプル数はそれぞれ500、2州合計2000となるようにしました。各施設の過去2年間の施設分娩の実績を参考に必要サンプル数を割り振り、調査参加要件に合った妊婦をリクルートし、参加合意を得たうえであらかじめ用意した質問票に沿ってインタビューを行い(構造化面談)、割り当て妊婦数に到達するまでインタビューを継続するという方法で行いました。妊婦のリクルートとインタビューの実施者は、この調査実施のためにオリエンテーションを受講した保健施設の保健従事者で、日々の業務の傍ら調査を実施しました。調査内容としては、年齢、教育歴、社会経済的背景などの基本情報、母子の栄養についての知識・態度・現時点での実践、水衛生や食物確保状況、産前健診での測定結果などです。インタビューはガザ州では4月20日に開始し6月5日に完了、ニアッサ州では5月3日から6月16日に完了しました。ほとんどの施設では10日前後で完了しましたが、施設によっては条件に合った妊婦がなかなか来ず1か月以上かかりました。質問表は全て回収し、これからデータのデジタル入力、データクリーニング、分析へと進めていきます。

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ニアッサ州ムエンベ郡の保健施設にて妊婦に対してインタビュー実施中