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南南協力研修レポート①「第2回南南協力研修 ノコギリガザミ畜養研修」

2024年7月8日から17日まで、バヌアツ共和国の水産局職員をフィジーに招へいし、第2回南南協力研修を実施しました。今回の研修は、前回4月の南南協力研修で実施した内容(前記事)から特にバヌアツ参加者が自国の水産振興において必要としている情報を聞き取り、それを基にJICA、フィジー水産省、そして研修の現地コンサルタントと共同で内容を決定しました。

本プロジェクトではこれまでに、フィジー水産省職員を対象に南太平洋大学(University of South Pacific、以下USP)で水産関連分野を専門とする先生を講師として招き、沿岸資源管理、養殖、ポストハーベストなどに関する講習を行ってきました。その講習を経て、フィジー水産省職員は学んだ内容を活かし、養殖業者や漁民、コミュニティなどへ水産資源保全の普及活動を行っています。そして、今回の南南協力研修ではそのフィジー水産省職員が講師となり、バヌアツの水産局職員を生徒として様々な研修を実施しました。

今回はその中でもノコギリガザミ研修に関する内容をレポートします。
ノコギリガザミ研修は2日間行い、初日はUSPで座学、2日目は本プロジェクトサイトのブヌク村で、実際の養殖現場の見学とサイズ測定、飼育装置の作成などの実習を行いました。

座学ではUSPの講師であるRajesh Prasad教授がノコギリガザミの生態などの基礎情報を講義し、フィジー水産省職員であるSemesa Banuve氏がこれまで実施してきたノコギリガザミ畜養試験の成果報告を発表しました。バヌアツでは前回の南南協力研修を受けて、ノコギリガザミの畜養プロジェクトを始めるべく、サイトの選定を始めたとの報告がありました。

2日目はブヌク村に訪問し、コミュニティの方々と畜養試験の進捗報告や飼育装置の作成実習を行いました。また、ノコギリガザミ畜養のニュースは口コミで広がっており、ブヌク村の中でも3か所で新しく池が造設され、さらには隣村の漁業者や村の代表が本実習に参加し、ノコギリガザミ畜養のディスカッションを実施しました。質疑応答では、ノコギリガザミに適した池の場所の選定やコンテナ飼育手法に関する質問など、活発な意見交換が行われました。

また、このノコギリガザミプロジェクトには、市場における違法サイズへの普及啓発活動が含まれています。フィジーでは12.5cm以下のノコギリガザミは採捕および売買が禁止されています。しかし、実際に路上や市場で売られているノコギリガザミの半分以上が違法なサイズです。12.5cmに満たないノコギリガザミは未成熟個体であり、小型の個体を保全しないと資源が将来的には枯渇してしまいます。バヌアツ参加者たちには、実際に路上販売と市場を視察し、普及啓発用のパンフレット配布と啓発活動に参加してもらいました。

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畜養池にてコンテナ飼育の手法解説

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Semesa氏(写真右)と村の漁業者リーダーによるコンテナ飼育法の実習

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市場にてバヌアツ水産局職員のパンフレット配布と啓発活動

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ブヌク村でのグループ写真