82. さくらサイエンスプログラムで東京海洋大学を訪問

本プロジェクトが実施している気候変動適応テーマの3つの修士プログラムは、対象テーマの様々な先進的取り組みを受講者に視察させています。今般は、その一環として、科学技術振興機構の「さくらサイエンスプログラム(※下記リンク参照)」を利用し、東京海洋大学が世界に先駆けて開発している「海水性魚類の代理親魚技術」に触れる機会を提供しました(代理親魚技術とは、小型の水槽で繁殖させることが難しい大型の魚や資源が著しく減少し絶滅が危惧される魚の精子や卵を得るために、その元になる生殖幹細胞を飼育の簡便な魚に移植して、別の種類の魚の精子や卵を人為的に得る技術のことで、借り腹養殖を実現できる技術です)。参加したのは、水産養殖分野の修士プログラム第5期生9名(いずれもカマウ省農業局水産養殖行政官)と、CTU水産養殖学部講師1名を合わせた計10名です。閉鎖循環式陸上養殖システム(プロジェクトニュースNo. 59参照)の活用を図ろうとしている彼らにとり、東京海洋大学の大型魚類を陸上の小型水槽で飼育する施設は、最適な見学先となりました。

※:https://ssp.jst.go.jp/

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東京海洋大学品川キャンパスにて芳賀先生(中央)と

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プログラム参加者に遺伝子の発現解析の指導をする壁谷先生(左)

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漁網の研究に使われる大型回流水槽の見学

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水族栄養学研究室での実習後の写真

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代理親魚技術を開発した生殖工学研究所前で

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水族病理学研究室の見学

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雲鷹丸前の見学。この船は1909–1929年に漁業練習/調査船として活躍。現在は海洋大品川キャンパス内に展示。国の登録有形文化財。

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明治丸の見学。この船は明治天皇のお召し船としても用いられ、のちに練習船になった。現在は海洋大越中島キャンパス内に展示。国の重要文化財。