保健ボランティアへの研修が実施されました。

2023年7月から8月の間に、コミュニティで活動する「保健ボランティア」を対象に優先NCD(高血圧症・糖尿病)に関する研修が実施されました。保健ボランティアは、コミュニティの住民から選出され、一次医療施設が実施するサービスの協力者として、また、住民の橋渡し役として重要な存在です。加えて、住んでいる地域の健康課題に詳しく、プロジェクトにとっても保健ボランティアとの連携は大きな力となります。

研修は29カ所の一次医療施設で実施され、計409名の保健ボランティアが参加しました(女性329名、男性80名)。研修の目的は、ボランティアが高血圧症と糖尿病に関する基礎的な知識を習得し、コミュニティでの活動計画を作成できるようになることです。

同研修では、ファシリテーター養成研修を受講した医師や看護師が講師となりました。研修の序盤では、保健ボランティアへの血圧及び血糖の測定が行われ、自身の健康状態の確認が行われました。また、講義を通じて喫煙、過度な飲酒、偏った食生活、運動不足などのリスクについても説明がされました。これまでにプロジェクトが作成したビデオ教材の視聴やペアワークも行われ、実践を含む研修となりました。

研修の後半では、優先NCDを予防するためにコミュニティでできる活動について話し合われました。その結果、サッカー大会の開催、運動スペースの確保、健康的な食生活の推進などが挙がりました。保健ボランティアが核となり、コミュニティの住民への啓発が進み、より良い生活習慣を獲得することが期待されます。

ある保健ボランティアからは「この研修で健康的な生活習慣の実現に必要な知識を学んだ。学んだことを住民へ伝えていきたい」との意見が出されました。同時に、優先NCD対策に向けた保健ボランティアとしての役割の認識も深まったようです。保健ボランティアは、居住地域に住む近隣住民の意見を取り入れながら、コミュニティ活動計画を作成し実践を行います。プロジェクトもこの活動を支援していきます。

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高血圧症・糖尿病の危険因子について説明する様子

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コミュニティ活動計画の演習の様子

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研修参加者との集合写真