高血圧症・糖尿病治療プロトコルの改訂
ホンジュラスの一次医療施設では、2018年に策定された高血圧症・糖尿病治療プロトコルを使用しています。しかし、最新の標準的な治療ガイドラインに対応するため、改訂が必要となりました。主な改定点はインスリンを含む指定薬剤の追加や、一次医療施設における治療方法の明確化です。また、予防の観点から、生活習慣の改善に関する内容の充実化を行いました。本改訂により、一次医療施設における保健サービスの質の向上も期待されています。
2024年10月より、保健省の関係局とプロジェクトが協力し、改訂作業に取り組んでいます。プロトコルやガイドラインの認定を担当する規範部内に改定作業委員会を設置し、定期的な会議を通じて内容を検討してきました。
2025年2月には優先NCDの保健サービスや政策に関わる関係者を招き、レビュー会議を実施しました。会議には、保健省副大臣、ホンジュラス国立教育病院の専門医、国立糖尿病センターの専門医・栄養士・心理士、一次医療施設の医師、汎米保健機構(PAHO/WHO)所属のNCD担当者などが参加し、多角的な視点から議論が交わされました。特に、一次医療施設の医師が実際の患者事例をもとに意見を共有したことで、ホンジュラスの医療現場に即した実践的なプロトコルへと改良が進められました。
3月には全国のいくつかの地域保健区で試行活動を行い、さらに修正を加える予定です。最終的なプロトコル完成後は、全国の一次医療施設の医師・正看護師を対象に、オンラインプラットフォームを活用した研修を実施し、円滑な導入を進めていきます。全国の一次医療施設へ、改訂版プロトコルの普及と適切な運用を支援していきます。
プロトコル改訂作業委員会の定例会の様子
レビュー会議の様子
レビュー会議の参加者