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オンラインによる全国学力診断テストを学びの改善につなげる

生徒の学習到達度を測るために、エルサルバドルでは小学校3年生から高校2年生までの生徒を対象にして、学力診断テスト「わたしの成果を知ろう」を2021年度より毎年実施しており、2024年度は4月に実施しました。通信環境の極めて悪い一部の学校ではペーパーテストを行っているものの、全国の7、8割の学校の、合計約60万人もの生徒がオンラインで参加しています。コロナ禍を契機に、この国では教育省のプロジェクト「エンラセ」(「リンク」という意味のスペイン語)によって、昨年までに全国の小学校低学年にはタブレット、小学校高学年から高校生にノートパソコンが配布されていますので、各自の持っている端末で受験することが可能なのです。

オンライン形式の利点は幾つもありますが、その中でも大きいのは、膨大な数のテストを採点する手間がかからないこと(そのため多肢選択問題になっています)、そして生徒も受験終了直後に自分の結果を見られることです。試験時間後に、「〇〇点だったよ!」と友達同士でそれぞれの結果を教え合ったり、先生に共有したりして、一喜一憂している姿が見られます。このように結果をすぐに知ることによって、生徒の学ぶ意欲を上げる効果が期待できます。

プロジェクトでは、このように、「テストや調査の結果をどのように学びの改善につなげるか」を主要な課題として、このテストの結果を教科書改訂や「教員間振り返り」*にも活用すべく技術支援を行っています。例えば学校に送付する試験結果報告シートの様式を刷新して、それまでその学校の生徒の点数のみを記載していたところ、県平均、全国平均との比較、偏差値のような相対的な評価指標も採り込むことにしました。このシートを教員たちが「教員間振り返り」で持ち寄ることによって、お互いに自分たちの授業を比較し客観的に評価できることを狙いとしています。

オンライン受験が十分に機能するには、通信環境の改善やシステムの改良など様々な技術的課題が残っていますが、この先進的な取り組みが学びの改善につながるメカニズムを構築すべく、プロジェクトでは引き続き技術支援をしていきます。

*「教員間振り返り」とは、各県の教育事務所が主催する教員の自己研修活動です。詳しくは過去の記事(https://www.jica.go.jp/oda/project/1903508/news/1527519_45097.html)をご覧ください。

生徒の試験エントリー作業を手伝う校長先生。

生徒の試験エントリー作業を手伝う校長先生。

教育省によって配布されたタブレットを使用して受験している。

教育省によって配布されたタブレットを使用して受験している。教育省によって配布されたタブレットを使用して受験している。

すべての問題を解き終わった直後に結果が表示される。

すべての問題を解き終わった直後に結果が表示される。