パイロット校視察を通じたプロジェクト活動の改善
2024年8月4日からの4日間、全人教育推進プロジェクトのパイロット校として指定している小学校数校を視察し、現在のプロジェクト活動の改善案を検討しました。今回の学校訪問では、特に算数および理科の授業中に行うグループ活動や話合い活動ついて現状確認の上で、より児童が主体的となる環境づくりや教育技術を紹介し、先生方と議論しました。
マレーシアではグループ活動を行う先生方はいるものの、グループ活動を生かして、より子どもの主体性を育成したり、児童間の助け合いを促したりする重要性やその技術を体得している先生は少ないのが現状です。
そこで、各校の授業を見学し、授業中の何をどのように変えるとグループ活動等を改善できるのか具体的な提案を行いました。また、合わせて各校の先生方が抱える具体的な疑問等について話し合うことで、グループ活動や話し合い活動を改善させたいと思いながらも、実際に試行する過程で困難に直面していた先生方が「出来る」と思えるに至りました。
提案の際には、児童が話合いに集中できるように机の上を片付けることや、一人一人の役割を決めること等具体的かつ汎用性ある実践案を出来るだけ含めました。その結果、訪問先の学校からは、「プロジェクト専門家等から提案された、児童の活動参加を促進する案を試してみようと思う」、「他の授業・活動にも実践的なアドバイスを貰いたい」等の声が上がるだけでなく、今回の提案や紹介した教育技術を他の先生方に共有する校内勉強会が設けられ、これからの活動改善が期待されます。
プロジェクトでは引き続き、学校の先生方や担当の行政官とともに各校の活動改善を促す取り組みを進めてまいります。
授業視察後、授業改善方法について協議
児童の主体性の促進方法について先生方の疑問に答える様子
教室の使い方について、授業を実施した先生と意見交換
特に、児童をグループワークに集中させるための環境づくりについては、さっそく実行されています。