【看護】非常事態庁(NEMA)の災害訓練に合わせて、看護師を対象とした災害看護机上訓練を実施しました。

モンゴル国の非常事態庁(NEMA)は国内の地域を選定し、5年に1度の割合で大規模な災害訓練を行っています。今年度はダルハン県に様々な政府機関が結集し、様々な機関を巻き込みながら5日間に渡って実施されました。

本プロジェクトではモンゴル国内の災害に対する関心が高まっていることを受け、災害看護専門研修カリキュラム開発に取り組んでいます。今回、このNEMAの訓練に合わせ、専門研修のカリキュラムの充実と、講義内容の一つとして開発された机上訓練のファシリテーター育成及び実施を目的にダルハン県総合病院伺いました。

出張初日は発災直後の病棟を想定した机上訓練を菅原専門家がダルハン県総合病院の看護師ら36名に実施し、翌日は災害看護専門研修開発メンバーであるダルハン県総合病院のA.Oyuntsetseg看護部長とオルホンRDTC B.Erdenetsetseg看護研修部長がダルハン県総合病院のシニア看護師ら25名に対し、同様の机上訓練を実施しました。モンゴルで初めての災害看護机上訓練ということもあり、皆、楽しみつつ真剣に取り組んでいる姿が印象的でした。

受講者からの感想では「このような講義は初めてであり、焦って緊張した」「必要以上に物品が欲しくなることに自分でも驚いた」「発災後の病棟のチェックリストや報告書の記載が難しかった」等、多くの感想が寄せられました。

モンゴルは他の国々に比べ災害の少ない国とされていますが、もし本当に地震が起きた場合にはどのように対応すべきかとても良く考えることができた貴重な機会だったと思います。

プロジェクトでは引き続きモンゴルの看護師の皆さんと共に様々な取り組みに共同していきたいと思っています。

医師及び看護師の卒後能力強化プロジェクト
アシスタント ビンデリヤ

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机上訓練風景

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病棟マップと患者カードを見ながら発災時の対応を考える看護師たち

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野外仮設病院の配置についてNEMA幹部に紹介をするダルハン総合病院の副院長先生

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NEMAが実施した複合災害発生訓練の様子