【医師】ダルハン県病院で指導医養成研修が実施されました
2023年6月25~27日、ダルハン県病院で指導医養成研修(TOT研修)が実施されました。ダルハン県では、今年3月に看護師を対象としたTOT研修が実施されていますが、医師向けのTOT研修は、同県では初めてのことです。
ダルハン県病院は、ボルガン県病院やフブスグル県病院と同様に、2023年秋から総合診療研修の開始を目指しています。研修病院として国の承認を受けるためには、国で定められた数の指導医を育成する必要があるため、本研修が企画されました。地方の比較的規模の大きい病院である地域診断治療センター(RDTC)を除くと、今回が2回目の地方でのTOT研修になります。指導経験の豊富なコアファシリテーターがウランバートルから出張し、そこにオルホン県RDTCのファシリテーターにも加わっていただきました。
研修にはJavkhlan副知事が駆けつけてくださいました。そして「県病院で研修医を受け入れ、ダルハン県に貢献できる医師を育てることが重要である。県病院で総合診療研修の実施を実現できるようにするため、県としても支援を惜しまない」と挨拶のなかで述べてくださいました。
ダルハン県病院のMunkhbat院長は、3月に実施されていた看護師向けのTOT研修の内容を聞き、医師向けのTOT研修の実施を要望しておられたようです。そして看護師向けに行われたTOT研修が、指導者として成長するために有益な研修であったため、多くの方が期待を持って研修に参加しておられました。
研修は開始直後から盛り上がり、普段からしっかりと連携できている方々であることが伝わってきました。そして最後の振り返りのミーティングでは、今回の研修で学んだことを活かし、指導医たちで協力しあって研修医を育てることに対する決意も述べられていました。
モンゴル保健省は、すべての県病院で総合診療研修を実施することを計画しています。今年の秋は、プロジェクトのモデルサイトであるオルホン県の周辺にあるダルハン県、ボルガン県、フブスグル県の病院が研修の開始を希望しています。すでに病院間で連絡を取り合い、共に教え合う関係になっているようです。モンゴル国内の資源を有効に使い、地域に貢献できる医師を育てるという共通の目標を達成できるように、プロジェクトからの支援も継続します。
モンゴル国 医師及び看護師の卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明
全体の集合写真
研修医の到達目標について協議している参加者たち