【医師】ウブルハンガイ県にて総合診療研修に関する研修を行いました
2024年11月13日、ウブルハンガイ県地域診断治療センターにて、総合診療に関する情報を共有する研修会を行いました。
ウブルハンガイ県では、2021年から総合診療研修に取り組んでおり、すでに10名ちかい卒業生が輩出されています。昨年度、総合診療研修の卒業生に行った満足度調査においては、他施設に比べて研修医の研修全般に対する満足度が高く、とても理想的な研修が行われていることがうかがえます。
今回の研修では、ウブルハンガイ県の周辺県にあり、来年度には総合診療研修を開始することを希望しているバヤンホンゴル県及びアルハンガイ県の研修担当者が集まり、総合診療研修の実施、運営の方法について、ウブルハンガイ県地域診断治療センターの研修担当者から説明を聞きました。具体的には、研修医を対象とした勉強会の実施方法や研修ローテーションの組み方、また臨床の現場での指導方法など、実演も交えて実践的な内容が共有されました。また同行した保健開発センターの担当者からは、総合診療研修の開始に必要な手続き、研修病院として保健省、保健開発センターの承認を受けるために必要な書類の準備等について説明が行われました。
参加者たちからは、「普段悩んでいたことに対し、明確な回答が得られた」「3つの施設が集まって情報共有できたことで、自分たちだけではなく、みんなで研修医指導に取り組む意欲が高まった」など、前向きな発言が聞かれました。
プロジェクトでは、地域の中核病院である地域診断治療センターが中心となり、周辺県の総合診療研修実施を支援するモデルをオルホン県地域診断治療センターにて行ってきました。今回は、初めてオルホン県以外で情報共有の場を設けましたが、このような取り組みがうまく働く可能性が確認できました。プロジェクトは活動を終えますが、今後も続けて各施設が連携し、総合診療研修が国内に広がることが期待でき、非常にうれしく感じました。残された活動期間は1か月ほどとなりました。最後まで気を抜かず、活動を完了させたいと考えています。
医師及び看護師のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明
写真1 ウブルハンガイ県地域診断治療センターの研修担当者より概要の説明
写真2 実際に小児科の患者さんを診療し、指導医が指導する様子を実演
写真3 参加者一同で集合写真