ハノイでの生物多様性ワークショップの開催

ベトナムは世界の生物種の約10%を有し、生物多様性が豊かな国であり 1 、それらは食料や医薬品、素材などとして重宝されています。また、珍しいものとしては、ベトナム固有の脛(すね)が灰色をしたハイイロドゥクラングールというオナガザルの一種などが見られます。

ベトナムの生物多様性保全はJICAの主要支援分野の一つでもあります。2010〜2013年にかけて、JICAは国家生物多様性データベースシステム(NBDS)の開発を支援しました。NBDSは、登録した関係者がインターネットを通じて随時データ入力・更新を行うことができ、誰でもデータが閲覧できるように設計されています。

この流れから、本プロジェクトでは、2023年12月13日に生物多様性のインベントリとモニタリングの手順に関するワークショップを支援しました。このワークショップは、天然資源環境省下の自然生物多様性保全局(NBCA)が中心となって開催されたもので、ホーチミンやダラット、コンソン島などから、国立公園関係者55名が参加しました。

現在、ベトナムでは生物多様性のインベントリとモニタリングの手順にかかる通達(Circular)の準備が進んでいます。2022年に既に発出されている生物多様性データベース構築に関する決定(Decision)との比較を行いながら、通達案の内容について議論が深められました。こうしたワークショップを通じて、ベトナム国内の生物多様性保全が推進されることが期待されています。

1 https://www.jica.go.jp/Resource/project/vietnam/037/news/20160909.html
ベトナムの生物多様性保全の鍵は?−国家生物多様性データベースの整備・活用に向けた取り組みを行っています−(2016年9月9日) (過去のプロジェクトニュース)

ベトナム全国の国立公園から集まった関係者

ベトナム全国の国立公園から集まった関係者

集合写真

集合写真