トゥエンクアン省にてセンダンの植林を実施しました

当プロジェクトは、昨年度トゥエンクアン省の「タンチャオ特別利用林管理委員会」(以下、タンチャオ委員会)の苗畑造成を支援しましたが、今年度はセンダンの植林を支援しました。

ベトナムの森林は機能別に(1)特別利用林、(2)保護林、(3)生産林の三つに区分されています。タンチャオ委員会が管理する特別利用林とは、国立公園や自然保護区といった貴重な動植物が生息していたり、珍しい景観の自然からなる森林のことで、厳格な保護対象となっています。しかし、タンチャオ委員会は予算不足等の理由から、特別利用林を適切に保護・管理することが難しい状況にあります。特別利用林に指定される以前の過去の人間活動により、本来森林であるべき場所が現在でも木々のない草原になっていることもあります。そこでタンチャオ委員会は当プロジェクトに植林の支援を要請しました。

特別利用林では、アカシアのような外来種の植林は禁止されているため、今回は郷土樹種、つまり在来種であるセンダンの仲間(Chukrasia tabularis)を植林しました。植林面積は3.8ヘクタールです。地元の土壌や気候などがその成長に適しており、健全な森林に成長することで水源涵養機能の強化、気候変動の緩和、遺伝子資源と生物多様性の保全、森林景観の回復に貢献することが期待されています。タンチャオ委員会は今後3年間草刈りなどの森林管理の作業を継続的におこなう予定です。

植林される苗木

植林される苗木

苗木の大きさを検査する職員

苗木の大きさを検査する職員

苗木の植え付けを検査する職員

苗木の植え付けを検査する職員

植林地の様子

植林地の様子