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論文掲載 コレラ菌の薬剤感受性に関する解析 ―首都ルサカで耐性菌が増加か―

首都ルサカのアウトブレイクで検出されたコレラ菌の薬剤感受性(どんな抗菌薬が効きやすいのか、抗菌薬が効きにくい耐性菌ではないか)に関して、当プロジェクトがザンビア国立公衆衛生研究所レファレンス・ラボラトリー(Zambia National Public Health Reference Laboratory; ZNPHRL)と共同で解析を行い、その結果がThe American Journal of Tropical Medicine and Hygieneに掲載されました。

本論文では、標準的な抗菌薬治療(ドキシサイクリン・アジスロマイシンなど)が効きにくい可能性のある耐性菌が、限られた割合ではあるものの、ルサカのコレラ・アウトブレイク(2023-24年)で検出されたことが報告されました。同時期の地方州(2023年)や過去のルサカ(2017-18年)で発生したアウトブレイクでは耐性菌が報告されておらず、今回ルサカで初めて検出された可能性があります。今後このような耐性菌を増やさないために、平時から適正な抗菌薬使用を心がけるとともに、地域ごとに薬剤感受性監視体制を強化していくことの重要性が示唆されました。

プロジェクトでは、コレラを含む下痢症サーベイランス(Acute gastroenteritis:AGEサーベイランス)を通して、コレラ菌の同定と薬剤感受性の検査を行っています。このような検査体制を生かし、2023年10月にルサカで発生したアウトブレイクでは、コレラ菌の薬剤感受性を調べ、耐性菌の出現がないかモニタリングする役割を担いました。本論文は、その時の検査結果をもとに作成されました。プロジェクトでは、これからもコレラなどの下痢症アウトブレイクによる被害の軽減に向けて、対策に役立つ科学的根拠の作出にも取り組んでいきます。

(謝辞)コレラ菌の薬剤感受性に関するデータ解析や論文作成においては、国立成育医療研究センター感染症科(現:国立感染症研究所) 船木孝則先生にご指導いただきました。ありがとうございました。