◎JICAベトナム事務所長が対象農協を訪問視察しました（2023年6月20日）

JICAベトナム事務所の菅野所長、竹林次長、金子所員がプロジェクトの対象農協であるTien Le農協とChuc Son農協を訪問しました。

ハノイ郊外に位置する両農協は、GAP（Good Agricultural Practice,　農業生産工程管理）に則った野菜生産に取組んでおり、プロジェクト活動を通じて生産技術の向上、市場チャネルの拡販、農協経営能力の強化を目指しています。

Tien Le農協は500名余の農家組合員が所属しており、49haを有しています。各農家は地域の企業が運営・管理する収穫後処理施設兼集荷場を通じて、農作物をスーパーや学校給食等へ出荷しています。農協の代表はプロジェクトによる研修や技術交流の機会への感謝を述べるとともに、更なる農協発展に向けてJICAへの継続支援を依頼しました。

Chuc Son農協では、農場内に設置した観測機を通して55㎞範囲内の局地気象情報の発信サービス、生産工程のデジタル記帳・管理、農業会計ソフトの導入、QRコードを使ったトレーサビリティなど、積極的に農業デジタル技術の活用を行っています。同農協の52名の農家組合員はこれらサービスを享受できることに加えて、資機材の割引調達（共同購入）・農産物の定額買取（共同販売）など農協メンバーになるメリットを感じています。同農協はバイヤーや消費者の口コミ評価による紹介を通じて、安定した市場を確立しており、農協機能の拡充を目指しています。

今回の農協訪問視察では、各農協の代表者は訪問者を農場や施設等へ順序よく案内し、質問に対して丁寧に答える様子が印象的でした。