◎運営指導調査が実施されました(2023年10月10日~13日)
10月10日~13日の4日間に亘り、プロジェクトの運営指導調査が実施されました。JICA本部から相川国際協力専門員が訪越し、プロジェクト関係者との協議、対象農協の視察・インタビュー等を行いました。今回の運営指導調査の主な目的は、プロジェクトの進捗を確認し、今後の効果的活動方針を検討することにあります。
相川専門員とプロジェクト専門家チームは、安全作物の普及とSHEP(Smallholder Horticulture Empowerment and Promotion)アプローチ適用の考え方、対象農協の能力強化と研修実施方針、プロジェクト目標とPDM(Project Design Matrix)指標について等、様々な意見を交わし有意義な議論となりました。
今回、訪問したバクニン省とナムディン省では、PPMU(Provincial Project Management Unit)とプロジェクト活動に関する協議と、対象農協にプロジェクト参加の進捗と変化について聞き取りを行いました。
バクニン省のNgam Mac農協では、「市場調査を通してバイヤーが生産者に求める条件(鮮度、梱包方法、出荷時期等)を理解した。プロジェクトへ参加する前には、バイヤーと話す機会があったが、深くコミュニケーション取ることが無かったので、良い気づきがあった。」、「市場調査の結果を経て、生産計画自体はこれまでと(栽培品目等に)大きく変更は無いが、収穫後の包装量・出荷量の調整を行うようになった。」、「今後も近代市場への参入を目指しプロジェクト活動を継続したい。」等の声があがりました。
ナムディン省のNam Cuong農協は、プロジェクト活動として市場調査、先進農協視察、太陽熱土壌消毒、コンポストなどに積極的に参画しています。今後もPPMUと相談しながら栽培技術の課題や契約取引上の手続きの問題などをクリアにし、選択的に市場・バイヤーとの取引を開始する予定です。
相川専門員は、訪問したPPMUや農協のメンバーに対して、プロジェクト終了後も継続的に実施可能な普及活動のあり方、市場調査の考えや手法など、適時適切なアドバイスとコメントを行いました。
CPMU(Central Project Management Unit)との会議においては、今回の運営指導調査を通じての振り返りを行い、改めてSHEPの考え方について共有されました。プロジェクトダイレクター兼NAEC(National Agriculture Extension Center、国家農業普及センター)のLe Quoc Thanh局長は、今回の調査結果と気づきに賛同し、SHEP研修実施の意欲を示しました。
プロジェクトでは、今後もカウンターパートの継続的な活動実施と能力強化に向けた取り組みを実施します。
バクニンPPMUとの協議
ナムディンPPMUとの協議
Ngam Mac農協(バクニン省)
Giao Phong農協(ナムディン省)
Xuan Mai農協(バクニン省)
Nam Cuong農協(ナムディン省)
安全野菜販売店への聞き取り(ナムディン省)
CPMUとの会議