ウブルハンガイ県でプロジェクトの成果発表会を開催しました
2025年4月1日、モンゴル国学校給食導入支援プロジェクトのパイロット地域の一つであるウブルハンガイ県にて、プロジェクトの成果発表会を開催しました。
ウブルハンガイ県では本プロジェクトと連携し、献立の改善や調達の効率化、学校菜園の充実、食育の推進などに取り組んできました。たとえば、プロジェクトが実施した食事状況調査により児童のカルシウム不足が明らかになると、保護者に対し給食への牛乳追加とその費用負担について協力を呼びかけました。その結果、多くの保護者の賛同を得た学級では、実際に牛乳の提供が始まっています。また、プロジェクトの支援で整備したビニールハウスを活用し、学校菜園をさらに充実させました。栽培した野菜を給食の献立に取り入れるとともに、食育活動にも活用するなど、学校給食を通じた児童の栄養改善が着実に進んでいます。
こうした成果を県内の他の学校にも広く共有し、今後の取り組みに活かしてもらうことを目的として、本発表会を開催しました。
当日は、ウブルハンガイ県教育局やパイロット校である第4番学校・第5番学校の関係者をはじめ、県内すべての学校から85名が参加しました。
発表会では、パイロット校の校長および栄養士がこれまでの取り組みや成果についてスライドで紹介し、改善された献立の一部を展示。また、手作りの食育教材なども併せて紹介し、栄養士が参加者からの質問に丁寧に答える場面もありました。
参加者は改善献立を実際に試食し、その後はグループに分かれて、「自校の給食や食育の改善にどう活かせるか」「どのような献立が考えられるか」について活発に意見交換を行い、発表しました。
参加者からは、「これまで噂には聞いていたが、実際に取り組みを見て大いに参考になった」といった声が多く寄せられました。特に、パイロット校の栄養士と直接意見交換できたことは、普段なかなか横のつながりを持てない他校の栄養士や調理師にとって大きな刺激となったようです。また、参加した校長先生方にとっても、学校給食について改めて考え、現場での努力を理解する貴重な機会となりました。
グループワーク発表
パイロット校栄養士による献立説明
県教育局栄養士による展示物準備
展示物を見て話し合う参加者