災害廃棄物管理に係るセミナー(2025年5月23日)
J-PRISM3は、大洋州地域島嶼国の災害廃棄物対策の能力向上を目的として、2025年5月23日に災害廃棄物管理に係るオンラインミニセミナーを開催しました。
今回のセミナーは、2024年12月17日にバヌアツの首都ポートビラ市沖でマグニチュード7.4の地震が発生し、バヌアツにおいて災害廃棄物管理が喫緊の課題となっていることを受けて開催したものです。バヌアツでは、現在も復旧・復興に向けて、被災した建物の解体や被災地からの災害廃棄物の撤去、処理・処分が進められています。その過程で、アスベストをはじめとする有害廃棄物への対応等も必要となっています。それらの取り組みの参考としていただくために、災害廃棄物管理に関わる日本の取組や他の国での対応事例、バヌアツでの現地調査結果や今後の対応等を本セミナーで共有しました。
セミナーでは、以下の3つの講演を行いました。
- 日本における災害廃棄物管理の概要:日本の災害廃棄物に関する指針や計画、発災後の対応など
- アスベストを含む有害廃棄物の管理事例:特にアスベストに焦点を当てた有害廃棄物の現場での取り扱いや処理の流れ、参考文献など(日本や他の国の事例を含む)
- バヌアツの地震災害における災害廃棄物管理の状況とガイドライン案:J-PRISM3がバヌアツの被災地で実施した現地調査結果や現状の課題、今後の対応、解体・建設廃棄物管理ガイドラインの策定など
当日はバヌアツ及びFSM、RMI、トンガのカウンターパートを含む計22名の参加がありました。大洋州は、地震や火山噴火、サイクロン等自然災害の発生リスクが比較的高い国が多いことから、今後、バヌアツでの復旧・復興に向けた支援に加え、他の国々でも事前の対策が進むよう支援していきます。
セミナーの様子がバヌアツの地元メディアに掲載されました:
JICA shares waste strategies with Vanuatu and Pacific neighbours | News | dailypost.vu