フィジーでの活動(2025年3月)
J-PRISM3専門家チームは2025年3月17日にオンラインとオンサイトを合わせたのハイブリッド形式でフィジーにおけるリサイクルのグッドプラクティス共有セッションを開催しました。
フィジーにおけるJ-PRISM3の成果のうち成果3では、自治体とリサイクル関係者との協力によるリサイクル活動の推進が掲げており、今回のセッションはその活動の一環として、フィジーにおけるリサイクルのグッドプラクティスを共有することを目標として実施されました。
当日は、Suva市の地方行政省(MoLG)の庁舎ビル会議室に、環境気候変動省(MoECC)、スバ市、ラミ町及びナシヌ町の保健検査員が集まったほか、オンラインでは8つの市町の関係者が参加しました。
ハイブリッドセッションでは、MoLGのBindula Devi地方行政部長から挨拶があった後、先行しているグッドプラクティスとして、ランバサ町、ラミ町、ラウトカ市、ナンディ町、シガトカ町及びスバ市の例について、各市町の参加者からプレゼンテーションが行われ、続いて、主催した短期専門家からそれぞれの市町の取組みについて総括がありました。
専門家によると、フィジーのリサイクルの特徴は以下の通りです。
- フィジーは、他の大洋州地域の島嶼国とは少し異なり、人口及び経済の規模があることから、非鉄、鉄くずのみならず、廃プラスチックや古紙なども回収され、輸出されている。
- 国内に製造業もあり、鉛バッテリーの廃製品から新製品へのリサイクルが実現しているほか、白いコピー用紙なども回収され、製紙メーカーによって新しいトイレットペーパーに生まれ変わっている。
- 残念なことに、市・町のリサイクル担当である保健検査員を含めた多くのフィジー人が、これほど多くの品目がリサイクルできるという事実を知らず、資源物の多くをごみとして捨てている現状が存在する。
資源物の分別が市民に浸透するには多くの時間と労力がかかりますが、今後、環境気候変動省(MoECC)もContainer Deposit Regulationなどの持続可能なリサイクル+リターンに係る政策の検討を始めているため、J-PRISM3としても、リサイクルの取組みを支援していく予定です。
ハイブリッドセッションの様子1
ハイブリッドセッションの様子2
オンラインの様子3