日本での短期研修を通じて天然ゴム研究を推進(2025年6月17日)
2025年6月17日から7月5日、ハノイ工科大学のNghiem Thi Thuong准教授が、長岡技術科学大学での短期研修に参加しました。
Thuong准教授は、天然ゴムの精製や、天然ゴムを用いたナノコンポジット材料の開発を専門とする研究者です。今回の研修では、天然ゴム製品に含まれるタンパク質が原因で起こるアレルギー問題の解決を目指し、タンパク質フリー天然ゴムの新しい配合と、それに適した加硫技術の開発に取り組みました。
天然ゴムは医療用品や工業製品など幅広く利用されていますが、含まれるタンパク質が一部の人にアレルギー反応を引き起こすことがあります。この研究プロジェクトでは、このタンパク質を取り除き、安全性を高めたうえで、従来よりも性能の高い製品を作ることを目指しています。
今回の研修で得られた新しい配合方法やたんぱく質を除去するための加硫条件の知見は、今後ハノイ工科大学での実験・試作に活かされ、さらなる成果につながることが期待されます。
インターナルミキサーを用いてのタンパク質フリー天然ゴムの加硫実験
NMR分光法による加硫天然ゴムの特性評価