JICAと共に進めるベトナムの医療デジタル化 – 日本での遠隔医療(Telehealth)研修
ベトナム遠隔技術を活用した医療人材能力向上体制強化プロジェクトは、国立健康危機管理研究機構(JIHS)の協力の下、2025年10月1日~9日にベトナム保健省各局、ラオカイ省保健局及び省病院から計8名を招いて、「ベトナム遠隔医療プロジェクト本邦研修」を開催しました。
本研修では、医師間による遠隔医療(Doctor to Doctor: D-to-D)を中心に日本の遠隔医療にかかる政策、制度、取り組み及び課題について、厚生労働省、日本遠隔医療学会等からの講義及び長崎県対馬病院や地域医療施設における現場視察を通じて理解を深めました。
研修員代表の保健省医療サービス管理局ズオン・フイ・ルオン副局長は、研修の成果として、ベトナム国内での遠隔医療の実施に関する通達を、JICA支援の下、2026年初頭を目標に整備する計画を述べました。また、本プロジェクトの成功は、都市部と僻地との医療連携を通じて、全ベトナム国民へ質の高い医療へのアクセスの確保を実現することが期待されると言及しました。
本研修は、遠隔医療にかかる知見の共有やベトナムと日本の国際協力関係を強化するための貴重な機会であり、JICAがベトナム医療のデジタル化を推進する重要な役割を果たしました。
講義後、熱心に質疑応答する様子
長崎県対馬病院での現場視察
対馬の地域医療についての講義の様子
長崎県対馬病院での集合写真
長崎県対馬市豊玉町直営水崎診療所での視察の様子
保健省医療サービス管理局ルオン副局長の発表
研修最終日に研修修了証を手にする研修員の様子