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第2回合同調整委員会の実施

2025年8月28日、第2回合同調整委員会(Joint Coordinating Committee、以下「JCC」)を前回第1回目と同様に首都ポートモレスビーで対面・オンライン形式で実施しました。前回のJCC開催から約1年が経過しており、その間の進捗や今後の方向性について協議・確認を行いました。今回のJCCには、パプアニューギニア(以下、「PNG」)保健省、世界保健機関(WHO)、JICA本部(オンライン参加)・PNG事務所、フィラリア(以下、「LF」)対策プロジェクト・チームが出席しました。

主な議題は、2024 年8月~2025 年 8 月にかけての各活動進捗について、プロジェクト・チーム、保健省担当者から発表を行い、プロジェクト目標における一定の成果が見られたことと、今後の活動の方向性について確認を行いました。発表の中では、LFを含む顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases、以下「NTDs」)プログラムにおいてもPNGでのマラリア・結核・HIV などの主要感染症対策と同様に、特に昨今の米国による世界的な援助資金の削減の影響を受けている状況を指摘し、予定していた対象州での駆虫薬の集団投薬(以下、「MDA」)の延期についても言及しました。これまで直近のMDA実施においては、WHOを通じた米国国際開発庁(USAID)による外部支援をコア資金にして実施してきた経緯があり、昨今の援助資金の削減は本プログラムにも大きな影響を及ぼしています。そのため、今後の方向性の一つとして、 PNG 政府が自らの予算確保の必要性を再認識することと、その予算確保の調整状況が他のドナー団体からの関心を引き、結果的にドナー団体の新規参画や資金投入を呼び込む可能性があること等を提言 として発表しました。また、各州での活動においては、実際の活動主体となる州保健局(PHA)との緊密な連携、地域のオーナーシップの貢献が活動成果に大きな影響をもたらしていることを再認識しました。

今後の方向性としては、LFのみならず NTDsの括りでの対策、特に皮膚系NTD疾患への対策を進めていくこと、また定期予防接種等の他の公衆衛生分野とも連携・統合して今後も積極的にリソースの最大化を図っていく方針等 について関係者で確認をしました。
あわせて、2024年度(2024年4月~2025年3月)のプロジェクト年次会計状況について報告を行いました。

活動進捗および今後の予定については、以下の通りです。

成果1:LF 対策の実施に係る保健省の能力が強化される。
・LF を含む「NTDs国家戦略計画」が 2025 年 4 月に国家承認を受け、6 月に正式発表された。
・NTD活動に関するテクニカルワーキンググループ(TWG)の設立に向けた調整を進める。
成果2:対象州において、MDA の実施運営能力が開発され、強化される。
・西ニューブリテン州におけるMDA2回目(投薬人口:約25万人、投薬率:約79%)を2025年5月に実施完了。
・今後の予定として西セピック州(2026年(1回目)、2027年(2回目))、東セピック州(2027年(1回目)、2028年(2回目))でMDAを計画(一部は本プロジェクト終了後の実施予定)。
・MDA の予算策定(マイクロプラン)、物品調達・ロジ調整、実施関係者のトレーニング実施、MDA 実施、データ分析・評価に関する一連の流れの定型化を進めた。
・マヌス州、ブーゲンビル自治州における感染状況のベースライン調査を 2025~2026 年頃を目途に実施予定。
成果3:対象州において、感染拡大状況把握のための定点調査(TAS)の実施運営能力が開発され、強化される。
・ニューアイルランド州におけるTAS2回目の実施を2025年11月に予定。
・西ニューブリテン州における定点調査(IDA Impact Survey: IIS)1回目の実施を2026年に予定。
・MDAと同様、TASの予算策定(マイクロプラン)、物品調達・ロジ調整、実施関係者のトレーニング実施、TAS実施、データ分析・評価に関する一連の流れの定型化を進めた。
成果4:対象州で慢性リンパ浮腫患者等に対する疾患管理と身体障害の予防活(MMDP) のための能力が向上する。
・西ニューブリテン州での MDA 実施を通じて、LF 有症状者のリストを作成し、関係者へ提供した。
・MMDP 能力向上を含んだ「皮膚系疾患に関する研修(Integrated Skin NTDs Training)」が保健省等の主導で進められており、本プロジェクト・チームも参画してLF 対策の進捗共有およびロジ面の一部調整を通じて支援した(西ニューブリテン州(2025 年 5 月実施)、西セピック州(2025 年 7 月実施)、ニューアイルランド州(2025 年 11 月予定))。

プロジェクト・チームとしては、本プロジェクト終了後も PNG 保健省が主体的に予算確保や関係機関との調整を行い、LF 制圧を含むNTDsの疾病対策を着実に遂行できるように引き続き能力強化を支援するとともに、各種ドナーやパートナーとの連携を密にしながら活動を進めてまいります。

なお、本JCCには現地メディア数社も参加し、新聞社によるインタビュー対応も行われ、その内容は翌日の現地紙でも取り上げられました。PNGの現行のNTDs国家戦略では、LF、ハンセン病、疥癬など10の疾患を対象にしていますが、NTDsに分類されていない皮膚疾患やアレルギー性皮膚炎などの症例も多く、 適切な医療従事者による問診がなければ鑑別が難しいのが現状 です。こうした状況を少しでも改善していくためには、各種メディアを通じてNTDsに関する正確な情報を広く発信し、多くの方々に理解を深めてもらう取り組みも重要となっています。

今回のJCC会議開催について、JICA PNG事務所のホームページでも掲載(リンク参照)しています。
・「パプアニューギニアのリンパ系フィラリア症抑制のために(2025年9月22日付)」
日本語版英語版

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JCCで冒頭挨拶やMCを担当するDr. Petronia Kaima氏(保健省/公衆衛生局疾病対策ユニット 課長代理)

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JCC終了後の関係者での集合写真