12. 母子手帳の挿絵担当者の決定、パイロット版の完成

母子手帳の開発においては、記載内容だけでなく、視覚的なわかりやすさや親しみやすさも重要な要素です。プロジェクトでは、記載項目の検討と並行して、挿絵やデザインを担当するイラストレーターおよびグラフィックデザイナーの選定を進めてきました。人選は複数の応募者の中から決定しました。イラストは、母子手帳のキーメッセージを理解しやすく伝えるものであると同時に、家庭用保健記録の導入が初めてとなるジョージアにおいて、母親たちに「大切にしたい」と思ってもらえるようなデザインになることを目指して作成されました。
こうしたプロセスを経て、2025年4月に母子手帳パイロット版が完成し、医療従事者研修やパイロット活動中に妊産婦に配布するための印刷を行いました。また、母子手帳を効果的に活用するために、医療従事者が業務の中で参照するための「母子手帳ユーザーマニュアル」と、施設での運用や在庫管理のための業務手順などを掲載した「母子手帳マネジメントガイド」も開発しました。これらの成果物は、現場での母子手帳の実践的な活用と、パイロット活動の円滑な展開を支える重要な基盤となっています。