農業・農村開発ツーステップローン事業
Agricultural and Rural Development Two Step Loan Project
実施中案件
- 国名
- タンザニア
- 事業
- 有償資金協力
- 課題
- 農業開発/農村開発
- 借款契約(L/A)調印
- 2025年1月
- 借款契約額
- 227.42億円
プロジェクト紹介
タンザニアで農業は基幹産業であり、政府は優先作物の指定やバリューチェーン強化を通じ、生産性と収量の向上を推進しています。一方、農業従事者一人当たりの生産性は低く、機械化や灌漑整備、農業金融の拡大が課題です。天候や価格変動による不確実性の高さや高金利により、特に担保を持たない若年層は融資を受けにくく、農家の金融アクセスが制限されています。このため設備投資の遅れや労働力の未活用がバリューチェーン強化の阻害要因となっています。政府は2012年に農業開発銀行(TADB)を設立しましたが、拡大する農業金融需要への対応には、さらなる資本増強と融資拡大が必要とされています。
本事業では、「第三次5か年計画(2021~2026年)」で優先作物として掲げられているコメ、メイズ、小麦、ヒマワリの4作物に加え、若者及び女性の所得向上と雇用機会創出の観点から、収穫までの期間が短く換金性の高い園芸作物を対象とし、急速に増加する農業融資需要に応えるため、TADBを通じたより譲許性の高い条件での農業融資促進を目的としています。また、農業機械化の促進により作業効率化と天候に応じた適時作業を可能とし、点滴灌漑等の灌漑施設整備による水資源の有効活用促進など、気候リスクに適応した農業技術の導入を通じて、上記作物のバリューチェーン強化を図ります。
【事業の目的】
本事業は、タンザニア全土において、TADB への中長期資金供給を通じた農家等へのツーステップローン供与及び TADB への能力向上支援を実施することにより、タンザニアの農業・農村開発金融に係る金融仲介機能の円滑化及び農業生産性向上を図り、農業・農村セクターの産業化・商業化に資するのみならず、タンザニア国内外の食料安全保障に寄与するものです。
【事業内容】
ア)ツーステップローン:小規模農家、農家グループ、農業関連企業向け融資並びに園芸作物栽培に従事する女性及び若者向けの中長期融資資金の供給。本事業におけるTADBの融資条件は以下の通り。なお、環境負荷が少なく、気候変動適応に則したクライメートスマート農業(以下、「CSA」という。)に資する融資に対しては最優遇条件を適用する。また、回収資金を繰り返し貸し付けるリボルビングファンドの運用も行う。
(a)融資対象:対象作物(コメ、メイズ、小麦、ヒマワリ及び園芸作物)の生産・加工のための設備投資
(b)通貨:タンザニア・シリング
(c)融資上限額:事業の大きさに合わせ200 百万シリング(約12 百万円)及び3,000百万シリング(約181百万円)を上限額に設定(園芸作物栽培に従事する女性及び若者向けの融資においては、それぞれ上限額を100百万シリング(約6百万円)及び1,500百万シリングに設定(約90 百万円))
(d)金利:貸出金利は8~10%
(e)返済期間・据置期間:最大10年(最大2年間の据置期間を含む)
イ)コンサルティング・サービス:事業全体の運営・管理支援、TADB及び仲介金融機関の能力強化、リボルビングファンド運用にかかるガイドラインの作成支援、他JICA事業及び援助機関との連携強化(ショート・リスト方式)。
協力地域地図

