プロジェクト支援の女性農家組合の「Sakura Coffee」ブランド公開とカッピングコンテストでの優勝

2023.06.27

キンディオ県ヘノバ市は、2000年代まで反政府ゲリラなどの武力紛争影響を受けており、政府よりも特別紛争影響地域(ZOMAC)に指定されています。近年は、和平合意の影響等により情勢は安定しており、人々は地域や自分たちの生活の再建を進めております。これにより、近県の不安定地から避難してくる人々も多く、紛争被害者や国内避難民、ベネズエラ移民などの受入れ地としても機能しています。

プロジェクトは、このヘノバ市に在住する、紛争被害者やシングルマザーなどを含む154名のコーヒー女性生産者を対象とした農村開発庁(ADR)の支援事業(PIDAR)強化のために、2022年11月よりパイロット事業を展開しています。その過程で、参加女性の有志たちで、2023年1月に「ヘノバ・チャポレラス女性組合」を設立し(58名で設立し現在は84名が参加)、自分たちの作物であるコーヒー豆を焙煎し組合内や知人などへ販売する活動を行い、後に設備投資や生活改善のために利用する共同基金を積み立てていく活動を行っています。プロジェクトは、組織設立から運営、共同基金積み立ての仕組み作り、コーヒー豆の品質管理や販売・ブランディング、関係機関連携促進などの各種強化支援を行っています。

6月27日はコロンビアの「ナショナル・コーヒー・デー」であり、ヘノバ市役所とコーヒー生産者委員会は、コーヒー生産者の記念イベントを開催しました。この機をとらえ、プロジェクトでは、この日に備えて組合と一緒に準備していた組合ロゴマークや紹介資料、コーヒーラベルなどのお披露目を行いました。組合理事会とプロジェクト側での協議の結果、商品ブランド名は、日本の協力と農村女性をイメージする「Sakura Coffee」とし、このイベント式典内および展示ブースで公開されました。この日から積極的に外部消費者へも販売することとなり、販売単価もこれまでの1.5倍としています。また、この日開催された、生産者のカッピングコンテストに参加した同組合が、なんと優勝するという快挙を成し遂げました。これを機に、地域の農村女性たちは、自分たち自身とともに「Sakura Coffee」への誇りを持ち、より自立した生活を確立し、「平和の雫(DRIP de PAZ)」を享受していくことが期待されます。

イベント式典の様子(左から、市コーヒー委員会長、県コーヒー員会理事、ADR事務所長、栗原専門家、ココラコーヒー社代表)

イベント式典の様子(左から、市コーヒー委員会長、
県コーヒー員会理事、ADR事務所長、栗原専門家、
ココラコーヒー社代表)

式典での広報資材の供与式、およびSakura Coffeeの紹介(左から、セナイダ組合長、栗原専門家、カルロスADR事務所長)

式典での広報資材の供与式、およびSakura Coffeeの紹介
(左から、セナイダ組合長、栗原専門家、カルロスADR事務所長)

展示販売したSakura Coffee

展示販売したSakura Coffee

展示ブースでの販売・紹介

展示ブースでの販売・紹介

参加ブースでの組合参加女性

参加ブースでの組合参加女性

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ