9.虫をもって虫を制す(害虫対策チーム、タイ国立生物的防除研究センター(NBCRC)で研修受講)

2016年5月13日

キャッサバの原産地は中南米で、そこから、アフリカ、アジアへ伝播しましたが、キャッサバの害虫もまた、これを追うように大陸間を移動したようです。そんな害虫の一つキャッサバ・コナカイガラムシ(写真1)は、1970年代にアフリカで大きな被害をもたらしました。そして、いくつもの天敵生物が研究された結果、切り札として見出されたのが寄生蜂(Anagyrus lopezi)(写真2)でした。この知見があったからこそ、2008年にコナカイガラムシの被害に遭ったタイ政府は、すぐさま寄生蜂の導入に踏み切り、害虫の生物的防除(注)に成功したのです。本プロジェクトは、この知見を更に、ベトナム・カンボジアに移転します。

(注)生物的防除(biological control):農業などにおいて、害をもたらす病害虫の天敵を導入し、病害虫密度を下げる防除法のこと。

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写真1:コナカイガラムシ(©TTDI)

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写真2:寄生蜂(©G. Goergen, IITA)

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NBCRCの研究員(右)から指導を受けるベトナム・ノンラム大学のカウンターパートら

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NBCRC研究員(左)から指導を受けるベトナム・ノンラム大学のカウンターパートら

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NBCRC研究員(右)から指導を受けるベトナム・ノンラム大学のカウンターパートら

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NBCRCの研究員の方々