2016年9月30日
ベトナムの場合、農家への無難なアプローチ法は2つあります。一つは(1)農業行政官を通じる方法、もう一つは(2)農業経営者を通じる方法です。そこで、本事業でウイルスフリー健全苗の供給基地となるフンロック農業研究センター(南ベトナム・ドンナイ省)に、(1)植物防疫官と(2)でん粉工場経営者を集め、ICT農業モニタリング・セミナーを開催しました。結果、行政官は、このシステムを使えば担当地区で行政指導を徹底できること、また工場経営者は、作物の収穫量を予測し、的確な経営判断をくだせることを理解したようです。こうしたことは、これまでは何時間もかけて現場に足を運ばなければ分からなかったことです。それが、執務場所(行政官はディストリクト事務所など、経営者は会社のオフィス)にいながらにして、現場に行くよりはるかに膨大なデータを一網打尽にできるのです。それは文字通り「革命的」出来事と言えるでしょう。面と向かわずして、そうする以上のことが出来る、この「新たなる対面」は、ドンナイ省を起点にベトナムに広がるでしょうか?その本格的な試みがいよいよ始まります。