64.カンボジアの地に足をつけて(本事業カンボジア活動安全会議開催)

2016年11月7日

本事業のカンボジアにおける活動地バッタンバン州ならびにパイリン州は同国最大の地雷汚染地でした(No.25ご参照)。しかし地雷撤去が最優先に行われた結果、同国第2の都市として急発展を遂げました。これは裏を返せば、この地が乱開発による疲弊を免れてきたことを意味し、現在の地力の高さがそれと表裏一体であることを示唆します。しかし、皮肉なことに、経済発展は思わぬ形でしっぺ返しに見舞われます。外資が積極的に農業の近代化(機械化)を図り、トラクターを圃場に導入、生産性を向上させたところ、それに伴い、いままで人間が踏んでも反応しなかった対戦車地雷の被害が報告され始めるのです。カンボジアはまたしても離陸を阻まれるのでしょうか?…しかし、嘆いていても始まりません。関係者の安全に万全を期しつつ、地に足をつけ進む方策を考えなければなりません。

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本事業のカンボジアでの活動の安全確保のための対処方針会議(@JICA本部);左から九州大学高須先生、JICA農村開発部・平課長、東京大学・宇垣先生、JICA農村開発部・浅沼国際専門員、JST大川主任調査員