88.まだまだ広がるデンプンの未来 その1(生分解性プラスチック)

2017年1月16日

SF映画などでよく見かける便利な機器に、どこでも手に入る原子から、アミノ酸や蛋白質を再構築し、食糧や水、果ては武器まで作る「物質レプリケーター」というのがあります。そこまで行くにはまだ長い道のりですが、材料を入れると美味しい料理ができるマシンなどは実用化目前です。ところで、そうした、食べたり使ったりした後を簡単にしてくれるのが、注目の生分解性プラスチック(微生物で二酸化炭素と水に分解される)です。用途は、生ごみ回収袋、農業用フィルム、緩衝材などなど、いろいろあります。で、この生分解性プラスチックの原料になるのが、他ならぬキャッサバ・デンプンなのです。最近インドネシアの企業が開発したデンプン由来のコンビニ袋は、ポイ捨てしても、空気中なら180日、水中なら約1日、お湯につけたら15秒で分解し、家畜のエサにもなるという優れものです。

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キャッサバ・デンプンで出来たエプロン©Enviplast

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キャッサバ・デンプンで出来たポリ袋©Enviplast

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キャッサバ・デンプンで出来たクリーニングカバー©Enviplast