105.避けては通れぬデビルス・プルーフ(カンボジア地雷除去現場の視察)

2017年3月2日

中世ヨーロッパで所有権を証明するには、前の持ち主の正統性の証明も必要で、そうすると、結局、最初の所有者にまで遡らねばならず、これは事実上不可能なので「悪魔の証明」と呼ばれました。また、例えば「アイルランドには蛇がいる」ということを証明するには、蛇を1匹捕まえればいいですが、蛇が「いない」ことを証明するには、全土を探査する必要があり、非常に困難というより事実上不可能であり、これも「悪魔の証明」となります。同じような「悪魔の証明」に陥っているのがカンボジアの地雷ではないでしょうか? いかに優秀な除去チームが「もうここに地雷はない」とお墨付きを与えても、それが100%確実とは、やはり誰にも言えないからです。本事業はそんな地雷が残るカンボジアを舞台に活動を展開しなくてはいけません。そこで、地雷除去に現場を視察し、関係者の安全確保のための知見を吸収しました。

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カンボジア地雷対策センター(CMAC)の地方事務所で地雷除去作業前の講義を聞く井手調整員(手前右)ら

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防護服を着て地雷除去の現場に向かう

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CMAC地方事務所長(左)とJICA農村開発部の渡邊さん

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嗅覚で地雷を探知する地雷犬

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金属探知機

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地雷の爆破処理スイッチを押す高須先生

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爆発の瞬間

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対人地雷除去機