119.「その時」に試されるもの(ベトナム第1回合同調整委員会開催)

2017年4月14日

アフリカのルワンダでは、ここ数年、国内のキャッサバ農家が病気の被害で大打撃を受け、耐病性品種の普及が順次進められてきたそうですが、その過程は大きな示唆に満ちています。先ず、然るべき公的機関が耐病性品種を事前に確保していなかったため、これをあたふた国外から輸入しなければなりませんでしたし、また必要数に達するまで増殖(種苗の数を増やすこと)をしなければなりませんでした。そして、増殖された苗は、順次、農家へ回されるはずですが、ここで当然と言えば当然ですが、やはり異様なことが起きました。種苗価格が、それまでの75%から2倍に跳ね上がり、病害を受けなかった農家が大儲けしたのです。政府から増殖を請け負い、苗を周辺農家に回す約束をしていた農家は、ここで「悪魔のささやき」を聞くことになります。「苗の値がここまで上がったからには、他人に回すより、市場で売りさばいて貧困から抜け出すべきじゃないか?」。このように、「その時」に試されるのは、普及システムだけではありません。こうした様々な状況を乗り越え、病害虫対策を確固たるものにするためにはどうすればよいのか?農業農村開発省を含むベトナムの関係者一同が集い、協議しました。

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ベトナム農業農村開発省国際協力局ミン次長

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ベトナム農業遺伝学研究所ハム所長(プロジェクト・ダイレクター)

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ベトナム農業遺伝学研究所ヴ副室長(プロジェクト・マネージャー兼種苗管理チーム・カントリー・リーダー)

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JICAベトナム事務所柿岡次長

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ノンラム大学ニエン博士(普及チーム・カントリー・リーダー)

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ノンラム大学ホアン博士(害虫対策チーム・カントリー・リーダー)

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JICAベトナム事務所藤田所員

【画像】ベトナム第1回合同調整委員会参加者一同