126.ゴールドラッシュの鉱夫たち(ベトナム・タイニン省でベースライン調査を開始!)

2017年4月29日

先人曰く「ゴールドラッシュで儲けた鉱夫はいない。儲けたのは鉱夫にツルハシを売った者だ」。ベトナムの農家は、まさにこの「ゴールドラッシュの鉱夫」のようです。ダクラク省の胡椒農家は10haに18万ドル投資したのに(こぞってツルハシを買ったはいいけれど)、胡椒価格が暴落し、借金返済が精一杯となりました(営農資金の貸し手(ツルハシ売り)はもちろん損はないことでしょう)。価格暴落の原因はといいますと、相変わらず、1)過剰供給と、2)低品質です。中部高原だけで、政府計画の11倍以上の作付けをやってしまった上に、ずさんな土壌管理と農薬散布で、質が落ちないわけがありません。一方、農家に最適な栽培法を伝授してみても、同時に収穫してしまっては、作れば作るほど値が落ちるのが道理です。生産時期の調整はできないものでしょうか?カンボジアでは栽培技術と組み合わせ16カ月物のキャッサバ収量を通常の10カ月物の倍にしているとの報告もあります。つまりキャッサバは出荷調整が十分可能な作物なのです。では農家にどうやってこのことを伝えたらよいのでしょう?そのためのベースライン調査がベトナムのタイニン省で続きます。

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農家にインタヴューするノンラム大学のベースライン調査メンバー

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生産農家にICTモニタリング・ツールを紹介する調査チーム

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農家にインタヴューするノンラム大学のベースライン調査メンバー