159.変わりゆく沿道の風景(カンボジア、バッタンバン、パイリン州で、てんぐ巣病調査)

2017年7月1日

先の収穫期(2016年末〜2017年4月)に144リエル/キロ($0.035)だったカンボジアのキャッサバ生イモ価格は、目下、108リエル($0.026)と、史上最安値を更新中です。カンボジア政府によると、前年、価格が損益分岐点の180リエル($0.044)を割った際、別作物へのシフトを呼び掛けたそうですが、農家は聞く耳持たず、作付けを無計画に広げた結果、そのツケを払うことになりました。パイリン州のある農家は、営農資金がついえ、安価な土地を求め北西部州に移り住むそうですが、これが「今どきのカンボジア移民」の正体かもしれません。そして、沿道の景色が一変しつつあります。そこら中にマンゴー、ロンガン、カシューナッツの苗が出回り、中にはもう既にスクスク育ち始めています。パイリン州のキャッサバ作付面積は今年2割ほど減り、来年も減退が続くと予想されます。そんなバッタンバン州とパイリン州で、キャッサバのてんぐ巣病調査を実施しました。

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「各種タネ、買います、売ります」

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沿道で売られるカシューナッツの苗木

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天日でキャッサバ乾燥チップを製造中

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てんぐ巣病徴株を探す東大・志柿特任研究員(左)とバッタンバン大学のソパリーさん

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病徴株と思しき株を持つソパリーさん