161.カンボジア・バッタンバン大学で、てんぐ巣病病徴株のLAMP試験を実施

2017年7月2日

日本の国立環境研究所では、いま、日本中を騒がせているヒアリを瞬時に識別するため、本プロジェクトでも使っているLAMP法による検査キットの開発を進めているそうです。ヒアリと在来アリの区別は専門家でも難しく、このキットがなければ、間違って在来アリを駆除し、かえって生態系の破壊が助長されますから、このキットの意義は極めて大きいのです。東京大学の志柿特任研究員は、そんなLAMP法によるキットを使い、バッタンバン大学のカウンターパートらと、調査で集めたてんぐ巣病の病徴と思われるサンプルを検査しました。しかし結果は全て陰性。ということは、ファイトプラズマ以外にも、てんぐ巣病の症状を引き起こしている原因因子がある可能性が考えられるかもしれません。しかし早計は禁物。今しばらく同種の調査を進める必要があります。

【画像】

簡易抽出したサンプルのDNAをLAMPキットで検査する