183.複合農業の真の効用(タイ・ラヨーン畑作物研究センターの普及知見を共有)

2017年8月8日

農業改善や普及の本には色々あり、中には、土地の購入や開墾から始まり、木の切り方、柵の組み方、排水の仕方、灌漑のやり方、そして、農耕馬の世話に始まる畜産、養蜂、各種作物・果樹栽培、防虫・防鳥法、野菜や果実の保存方法、チーズ、ワイン、ピクルス、ジャムの作り方…と尽きせぬ仕事に農業の多様性と奥深さを感じさせてくれます。ところで、タイでは今、こうした「複合農業」が見直されています。背景にはキャッサバのようなモノカルチャーへの警鐘があり、環境配慮やリスク分散もありますが、加えて、農業が産み出すハーモニーを、人間のより豊かな精神生活に結び付けたいという願いがあるようです。つくづくタイは先進国だと思います。

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キャッサバ普及の先進国タイのラヨーン畑作物研究センターのプラピット博士(中央)からタイの知見を習得する名古屋大学の伊藤先生(前列左)ら