212.ベトナム健全種苗候補の生産順調に進む

2017年9月19日

ベトナムにおける健全種苗の生産拠点になるフンロック農業研究センター(HLARC)は、ベトナム南部のキャッサバ研究・開発史に特筆すべき足跡を残す機関で、1970年代の設立当初は、まだ「貧困層の食べ物」に過ぎなかったキャッサバを、そのまま「食用作物」として育種していました。それが転機を迎えたのは、1988年にCIATの河野氏(No.53、No.117)が同研究所を訪れ、キャッサバの「産業作物」としての価値を活かした体系的な育種プログラムを発動させたときです。現所長のヒーさんも、若い頃その薫陶を受け、CIATコロンビアで3か月の研修を受けると、以来、キャッサバ研究に生涯を捧げてきました。その集大成とも言うべき有望系統(HL-S12と13)がいよいよ大規模栽培試験の段階に入りました。本プロジェクトでは、ゆくゆくはこのHL-S12を健全種苗として生産して行く方向で検討を進めています。

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HL-S12を持つHLARCのヒー所長

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HL-S12とHL-S13

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HLARCの隔離圃場の前にて

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HLARCのHL-S12栽培圃場にて