223.カンボジア・原種生産圃場の定期検査つづく

2017年10月3日

キャッサバと同じ畑作物のジャガイモ(馬鈴薯・ばれいしょ)は、ウイルス病や細菌にかかりやすく、とくにウイルスは一度感染すると除去出来ず、栄養繁殖(種イモ)により次世代にも感染が生じます。ですから、これらの種イモの自家増殖を一般農家がくりかえすと、ウイルス病が産地に蔓延し、生産者はもとより、加工業者、消費者にも多大な影響を及ぼしかねません。そこで、日本では、ジャガイモの安全・安定生産のため、植物防疫所による「合格証」を付けた健全な「種イモ」だけを販売し、これを一般農家が毎年購入して栽培するというシステムが出来上がっています。本プロジェクトが目指す生産システムは、これを見本としつつ、ベトナムあるいはカンボジアの実情に合った形に修正して行きます。そのために何より大切なのは、ジャガイモの「原種」に当たる健全種苗を生産するセンター(ベトナムはフンロック農業研究センター、カンボジアはバッタンバン大学のキャッサバ生産普及センター)の厳格な意識づけです。一言で言いますと「まじめにコツコツ」ということです。その試金石とも言える地道な定期検査が、バッタンバン大学で続けられています(No.205、No.217)。

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病害虫の定期検査に出発する検査チーム

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病害虫の発生の有無を確認するUBBの学生

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病害虫の発生の有無を記録するUBBの学生

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時には額を寄せ合って、みんなで念入りに観察