233.コントラバーシャル・プロトコル(在来ブタSATREPSとの情報交換会)

2017年11月7日

下の世界地図は、栽培植物の起源地を示したものですが、これは同時に、希少遺伝資源のありかを示唆し、ご覧の通り、そのほとんどは途上国にあります。1993年の「生物多様性条約」以来、これらの遺伝資源は、もはや人類共通の財産ではなく、それを有する国の主権下に置かれました。また2010年の「名古屋プロトコル」以降は、その利用や生じる利益についても、資源国に有利となりました。しかし、例えばウイルスのようなものも遺伝資源と呼べるのでしょうか?そして、それから身を守る技術を日本などの非資源国が開発し、それを資源国のために用いても、その特許や利益は干渉を受けるのでしょうか?中には不埒な資源国もあり、あえて技術国に自由にアクセスさせ、時間とお金と技術をかけた開発から実用化までじっと息を潜め、いよいよ利益が出てきたところで、おもむろに訴訟を起こし、利益をかすめ取るなどという話すらあります。多くの遺伝資源を扱うSATREPS事業は、心してかからねばならないようです。そこで、同じくベトナムで在来ブタの遺伝資源を扱うSATREPSチームらと情報交換会を持ちました。

【画像】ベトナムは、インド、インドネシア、マレーシア、タイに次ぐ遺伝資源の宝庫である

【画像】

在来ブタSATREPS並びに安全作物プロジェクトの関係者らと