324.害虫・天敵の野外調査でわかってきたこと

2018年4月10日

プロジェクトでは、これまで一年を通じて野外調査を実施してきましたが、その結果、いろいろなことがわかってきました。たとえば、主要な害虫は、キャッサバコナカイガラムシ、パパイヤコナカイガラムシ、タバココナジラミ、ハダニ類で、発生傾向は、5~10月の雨期には少なく、11~3月の乾期に高くなること、当初の想定に反して、キャッサバコナカイガラムシの発生は乾期に限られ、しかもその数が少ないこと、また南ベトナムおよびカンボジアでは、過去に国連食糧農業機関(FAO)などが導入放飼した寄生蜂が、ある程度定着していることなどです。このように寄生蜂がある程度定着しており、またキャッサバコナカイガラムシの密度が低いことから、プロジェクトで当初予定していた寄生蜂の放飼が必要かどうか、必要であれば放飼が有効なタイミングがいつなのか、今後検討することになります。

【画像】

定着が確認された寄生蜂