334.害虫と天敵の各種飼育比較試験でわかってきたこと

2018年4月27日

東南アジアではキャッサバコナカイガラムシとその寄生蜂の増殖にカボチャが推奨されてきましたが、その1齢幼虫はカボチャを食べずに離れてしまい、カボチャだけでは不十分なことがわかりました。そこで、何か代替植物がないか実験を重ねた結果、キャッサバと同じトウダイグサ科のアカメガシワやサトイモが餌として利用できることがわかりました。特にサトイモでのコナカイガラムシと寄生蜂の発育は、本来の寄主であるキャッサバと異ならないことを世界で初めて明らかにできました。また、ベトナムでも現地のタロイモで飼育できることが確認されました。熱帯で安価に年中入手可能、かつイモが小さく取り扱いが容易なことから、タロイモを使うことで従来の方法に比べ簡単にコナカイガラムシと天敵昆虫の大量飼育が可能になると考えられます。

【画像】

サトイモの葉の上のコナカイガラムシ

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サトイモの葉の上のコナカイガラムシ