438.カンボジア・バッタンバン大学で廉価なウイルス検出方法を試行

2018年9月16日

健全種苗が100%病気にかかっていない(無菌である)ことを証明するために、プロジェクトでは、PCRという分子生物学的検出を行いますが(No.190)、健全種苗の生産農家にとっては、この検出コストを最大限下げることが望まれます。そこで東京農大のキム先生が、タイからの研修員ファヌワットさん、そして東京農大の大学院生2名とともにバッタンバン大学に赴き、1検体で1回の検査を行うのではなく、50あるいは100検体まとめて検査(バルク検査)してもウイルス感染株を見逃さないことが可能かどうか検証しました。その結果、50ないし100個の株(キャッサバの葉)から一度に感染株の有無を判定できるようになり、大幅なコストダウンの可能性が示されました。これにより、バルク検査で陰性の場合は、まとめて検査した50ないし100個の株についてすべて「健全種苗」と銘打つことができるようになりました。ただし、1検体でも陽性が入っている場合に、その1検体を特定する技術は、これからの課題になります。

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UBBスタッフと綿密な打ち合わせをするキム先生(左端)

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UBBスタッフと綿密な打ち合わせをするキム先生(左奥)

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実験を指導するキム先生(左端)