655.カンボジアのカウンターパート、タイの農業局に技術移転その1

2019年8月3日

キャッサバコナカイガラムシとその寄生蜂の増殖にカボチャを用いる手法はタイで磨きをかけられましたが、その1齢幼虫はカボチャを食べずに離れてしまい、カボチャだけでは不十分なことから、本プロジェクトでは代替植物を探した実験を重ねた結果、キャッサバと同じトウダイグサ科のアカメガシワやサトイモが餌として利用できることを発見し、特にサトイモでのコナカイガラムシと寄生蜂の発育は、本来の寄主であるキャッサバと異ならないことを世界で初めて明らかにしました(No.334)。また、熱帯で安価に年中入手可能、かつイモが小さく取り扱いが容易なタロイモを使った手法は、従来の方法に比べ簡単にコナカイガラムシと天敵昆虫の大量飼育が可能になることも証明しました。そこで九州大学で同技術の確立にたずさわったバッタンバン大学のライヘーンさん(No.650)が、タイの農業局を訪れ、修得した技術をタイの研究者に共有し、東南アジアの3か国にまたがる地域案件としての重要な成果をあげることができました。

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タロイモの種

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タロイモの種をもつタイ農業局のスタッフ

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生長させたタロイモ

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こちらは従来の寄主のカボチャ

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デモ中のライヘーンさん

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タイ植物局の技術を習得するライヘーンさん

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タイ植物局の技術を習得するライヘーンさん