グレナダ漁師601ポンドのクロカワカジキ(ブルーマーリン)をFAD集魚装置回りで漁獲!

2015年1月14日

グレナダでは2014年4月にFADを5基し、同年5月にDrop Line浮かせ縦延縄漁業を指導した。

目的はFAD周りに集まる小型魚を活き餌にして、小型魚を餌に集まってくる大型回遊魚のキハダマグロとカジキ類を漁獲するのである。

指導した漁法は徐々に漁民間に広まり、正しく利用できるようになった。またグレナダ沖はとても海流が早いので、最初に設置したFADの欠点を改善し設置場所を変え、9月に新型FAD2基を追加設置した。

その頃から漁獲が目覚ましく向上し、12月に漁獲されたのは大型カジキだった。これだけの大物は沿岸の小型漁船ではめったに水揚げされないので、漁民も村民も大喜び!

ところで、今日本でも話題となっているクロマグロ資源等の大型回遊魚は、資源として小型でも大型でも1匹づつ数える。グレナダのプロジェクトサイトでは、以前はこの小型マグロばかりを沢山漁獲していたが、今からは同じ1匹でも大型魚を漁獲してゆくことができ、相対的に少ない数を釣ることになり資源にも優しいと期待されている。

また、魚の群れを探しては追い続けることがなくなり、操業時間が短縮されかつガソリンの消費も抑えられている。

(石田光洋/漁業管理)

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