CARIFICOプロジェクトでJICAインターンを受入れました(国際協力の現場で就職を目指す学生の皆様へ!)

2016年6月17日

インターンの一般的なイメージで、よく聞かれるのは「プロジェクトや事務所でコピーなど雑用を担いながら、仕事を手伝う」です。

CARIFICOプロジェクトでは、2016年2月から3月の2か月間、広島大学大学院1年生松井駿さんと創価大学3年生市川美佐子さんのインターン2名が参画しました。

インターンに受身的な業務をお願いするのではなく、「一人の人材」として業務を担当・補佐していただきました。もちろん、専門家が事前に準備し、指導を行いますが、彼らには、主体的に、現地の同僚と協力して漁村調査や結果発表を行っていただき、基本的に一つの仕事を責任を持って取組んでいただきました。
活動を始める前には、彼らと業務内容について話し合いを重ね、最終的に、業務内容を「浮き漁礁の設置にかかる経済調査」に決定しました。

調査は次の手順で実施されました。

1.現地インタビュー調査とレポートの作成
2.国内での発表
3.域内講習会での発表と指導

経済調査と言っても、浮き漁礁設置が間接的に社会構造に与える調査と、浮き漁礁の設置費用計算と受益(漁獲利益)の直接的な費用対効果がありますが、この場合は、後者の方です。

調査の開始にあたって専門家や現地のスタッフと打ち合せを行った後、2週間程漁村を巡回しインタビュー調査を行いました。調査結果は調査を実施したアンティグア・バーブーダだけでなく、3月にセントビンセント及びグレナディーン諸島で開催された「浮き漁礁の費用対効果計算域内講習会」でも、本プロジェクト対象6か国のプロジェクト関係者に対して、彼らが行った費用対効果の事例紹介を英語で発表するとともに、講習会の講師を担当していただきました。

プロジェクト活動は多岐にわたっていますので、彼らには、調査以外にも、漁民会議の実施や、水産局員らとの熱い議論、はたまた機材目録の作成や講習会準備などの作業も担当いただきました。

帰国前には、インターンのお二人から、「今回は浮き漁礁の経済調査と発表を中心に、本当に多くのことにチャレンジできました。中でも、開発援助の様々な現場を見ることができ、非常に貴重な経験となりました!」(松井さん)、「予想以上に専門性を求められ、最初は、JICA専門家の指示に追いつこうと精一杯でした。最後には、現地水産局のスタッフとJICA専門家のプロジェクト策定の現場で意見を述べ、また、域内講習会で講師を担当し、まさか、ここまで活動できるとは、思ってもみませんでした。この貴重な経験を活かし、将来は、開発途上国の発展に貢献していきます。」(市川さん)といった感想を寄せていただきました。

インターンの意向をどれだけ副えるかは受け入れ先の事情で様々ですが、自分のやりたい事や挑戦したいことがあれば、受け入れ先に思いを告げてみてはいかがでしょうか?
プロジェクトではそんな挑戦者をお待ちしています。

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スタッフと海に出ることも。でもちょっと船酔い。

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漁民会議に参加し、プロジェクトの活動立案の時に立ち会う幸運!

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かご漁業の漁獲物データを測定中。

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域内講習会で講師を担当するインターン生、すこし緊張。

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域内講習会はプロジェクト対象国6か国が終結し、各国毎に浮き漁礁漁業の費用対効果を計算した。

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インターン生はパソコンに強い!費用計算はお任せあれ!と、グレナダのカウンターパートと作業。

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各国毎に巡回して裨益計算をドミニカのカウンターパートに指導中。

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アンティグア・バーブーダの水産局で、帰国前のお別れ会。