伊良部専門家が「中米地質学会」で基調講演を実施

2017年6月7日

第13回目となる「中米地質学会」が、サンサルバドル火山噴火100年に合わせ、環境省主催で初めてエルサルバドルで実施されることになりました。
この学会に、BOSAIプロジェクト・フェーズ2の伊良部専門家が「Un puente para la reducción de riesgo volcánico -Ejemplo de trabajo del Proyecto BOSAI 2, Agencia de Cooperación Internacional del Japón (JICA)(火山リスク低減のための架け橋 -BOSAIプロジェクト・フェーズ2の活動を事例として- )」と題し講演を行いました。
グアテマラではBOSAIプロジェクトにおいて、火山災害を想定災害種として取り組んでおり、火山ユニットの強化、地方自治体の防災能力の強化、一般市民の災害への備えの強化の3本柱についての取組みを説明しました。また、火山噴火歴の整備、日本で使用されている基準を参考とした警報発出基準の策定を進めていることを紹介しました。最後に、コミュニティ防災の推進には、住民の行動を促す科学的知見からのインプットが不可欠であり、研究者側からの一層の協力が必要であることを強調しました。
参加者からは、都市部における防災の取り組み事例に関する質問や、BOSAIで取り組むコミュニティ防災と学術界とのコラボレーションへの期待がコメントされました。
また、サンサルバドル火山噴火100年に合わせて生放送番組にも出演し、水と牛乳を使った簡易な火山防災教育ツールの紹介も行いました。楽しみながら火山噴火の仕組みを学べると、大好評でした。

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学会での基調講演の様子

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生放送番組で火山防災教育ツールを紹介