2018年4月の活動ダイジェスト

2018年4月30日

ブータンどんな国-地理編

ブータン王国は、東京から西へ約4,800キロ離れた南アジアにあるインドと中国に囲まれた内陸国です。日本から飛行機の直行便はなく、タイやインドを経由し10時間以上かかります。ブータンの面積は日本の1/10くらいで38,384平方キロメートル(NSB, 2017)、九州島と同じくらいの規模です。東西方向の直線距離は約330km(成田~岐阜くらい)、南北は約180km(静岡~長野くらい)(JICA, 2014)とコンパクトに聞こえますが、約5,000万年前にインド大陸とユーラシア大陸が衝突して出来たと言われるヒマラヤ山脈が北部に横たわる、平均標高約2,200m(CIA, 2018)の山岳国です。そのため峠が多く、例えば首都ティンプー市から東部タシガン市まで直線距離約190kmを移動するのにグネグネとした山道を越え走行距離は約500km、車で2~3日かかります。

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ブータン位置図(出典:外務省ホームページ)(注)

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ブータン国土に関東圏位置図を重ねた規模イメージ図

実物大民家の実験施設

プロジェクトは、実物大民家を使った実験施設を内務文化省文化局(DOC)の敷地内に建設中です。この実験施設は、伝統建築である土を突き固めた版築民家や割石を重ねた石積民家の試験体を作り、建物の強度、崩壊パターン、補強の効果を検証する静的加力実験と、振動台を使った地震に対する建物の反応をシミュレーションできる施設です。2017年12月に着工し、2018年夏の完成に向け順調に工事が進んでいます。

【画像】建設前の施設用地

【画像】実験施設の完成イメージ図

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用地の掘削(2018年1月撮影)

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基礎コンクリート打ち作業(2018年2月撮影)

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静的・動的実験用機材が日本から海を越えインド経由で到着(2018年3月撮影)

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試験体の基礎部に並べた鉄筋(2018年4月撮影)