ロックダウンの中、第3回合同調整委員会を開催

2022年1月24日

2022年1月21日、技術協力プロジェクトのこれまでの取組み実績と今後の取組み方針を話し合う合同調整委員会がオンラインで開催されました。2021年9月以来、3回目となる今回の会議には、プロジェクトの共同議長である王立ブータン大学科学技術カレッジ(CST)のチェキ・ドルジ学長とJICAブータン事務所の渡部晃三所長が出席し、国民総幸福量委員会(GNHC、国家計画委員会に相当)、及びJICA本部からも、主管部署であるガバナンス・平和構築部STI・DX室の担当職員が同席しました。

現在、ブータンでは、新型コロナウィルス感染が再び拡大しており、首都ティンプーも1月16日からロックダウンがはじまっています。大学のあるプンツォリンもロックダウン中です。ブータンで出席したプロジェクト関係者は、ほぼ全員が在宅勤務を強いられる中での委員会開催でした。また、1月から現地活動を予定していた日本人短期専門家も、かろうじて入国はできたものの、14日間の隔離施設滞在の中での委員会出席となりました。

新型コロナウィルス感染拡大の影響は、プロジェクトの実施スケジュールにも大きな影響を及ぼしています。昨年9月の委員会では今年1月下旬を目標としていた「ファブラボCSTプンツォリン」の新設は、大型機材の調達スケジュールの遅れにより、今回、6月中旬に延期することで合意されました。現在の状況では、首都とプンツォリンの間の人の往来も困難であるため、日本人専門家がプンツォリンに出向いて新設に必要な組織・制度整備についてCST側と協議を進めることも、学生向けに機械操作習熟研修などを企画・実施することもままなりません。

委員会では、6月のファブラボ新設までに終了しておくべき作業項目の確認を行い、さらに当面の活動方針として、事業計画やファブラボ利用規則の原案を、首都の日本人専門家チームとCSTマネジメント層との間で2月中にまとめ、あわせて、3月以降に予定されている日本人専門家の短期渡航期間中の活動内容の整理と、その事前準備も両者の間で進めることで合意しました。

なお、プロジェクトでは、首都におけるロックダウン措置を踏まえ、1月17日以降に予定されていた学生向けハンズオン研修、micro:bit講習会、他のプロジェクトのカウンターパート向け3Dモデリング講習会などをすべて延期しました。首都のロックダウンは、1月30日まで継続されます(1月24日現在)。

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合同調整委員会には22人が出席

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プロジェクトマネージャーによるブータン側の概況説明