企業と卒業生向けの職業訓練等に関する満足度調査の実施

昨年度（2015年度）、当プロジェクトでは、その立ち上げに際して、産業界のニーズを広く把握するための調査を実施いたしましたが、本年度、企業の職業訓練校やその卒業生に対する具体的な満足度を調査するとともに、プロジェクト対象訓練校（NPIC、NTTI、PPI）の卒業生の現在の状況への満足度等を調査するため、コンサルタントを活用した調査を行いました。

企業向けの調査については、本年1月6日、対象訓練校の卒業生が就職している企業を中心に58社を招聘し、半日のワークショップとして、人事担当者や技術部門の担当者等の出席者へのアンケート調査を行いました。

企業からの出席者への理解を促進するため、労働職業訓練省からの労働市場の動向に関する説明やプロジェクトの専門家からの活動紹介を行うとともに、質疑応答も行いました。加えて、コンサルタントによるアンケート調査票の説明に基づき、出席者への記入を求めました。

また、卒業生向けの調査については、昨年12月に、対象訓練校3校の電気科ハイアーディプロマコース（短大相当）の卒業生に対して、卒業後の動向や訓練校、就職先に対する満足度等の実態を調査するため、別途アンケート調査を実施しました。

これら両アンケート調査の実施に際しては、様々な実施上の課題があり、特に、卒業生向けのアンケート調査は、訓練校の関係部門が記録として残している卒業時の連絡先や就職先の情報が十分でないため、電話やメール、インターネットによる卒業生への直接コンタクトを行うアンケート調査等も検討しましたが、数が集まらない可能性が高かったため、卒業生どおしの友人ネットワーク等を活用するとともに、各訓練校の同窓会パーティを呼び水にして卒業生を参集するアンケート調査をすることにしました。

卒業生向けのアンケート調査は、各訓練校の就職支援担当者がそれぞれ企画し、土曜日の夜や日曜の午前など、卒業生が学業や仕事休みになっている時間帯を狙い実施しました。ある程度卒業生の実態を把握する上で役立つデータが収集できたものと考えています。

最終的には、両アンケート調査は無事に実施できましたが、今後、これらのデータはコンサルタントが本年2月末に報告書としてまとめ、関係者が今後のプロジェクト活動の推進する上でよりどころとするほか、4月下旬のプロジェクトの合同委員会に向けて、プロジェクト活動の指南書となるプロジェクト指標の目標値設定や指標そのものの変更等を検討するのに活用する予定です。