訓練教材披露式、職業訓練校見学会及び無料技術セミナー開催

2017年2月9日

2016年度の活動として、本プロジェクトでは、産学連携による電気保全系作業検定盤(訓練教材)の開発に取り組み、今般、発注生産した100台の搬入を受けました。今回のようにカンボジア国内における部品レベルからの教材特注開発の試みについては、本プロジェクトの特徴です。カンボジア国内で訓練教材を開発・製作することにより、日本から同等機材を輸入するよりコストを低減するとともに、修理保全も現地で容易にできるようになるため、これまで機材の確保・保守管理に課題があった中で、長く現地の実情に合った機材を使ってもらうことが可能となります。

教材搬入後、カンボジアで操業する企業関係者やカンボジア労働職業訓練省と職業訓練校関係者を招き、教材の披露式を開催しました。その際、会場となったNPIC訓練校の実習場を中心に見学会も開催したほか、教材を用いた無料技術セミナーを行いました。

訓練教材披露式には、労働職業訓練省長官等同省幹部、対象パイロット3校の校長ほか職業訓練校関係者に加え、日本大使館・JICAカンボジア事務所、企業・関係団体関係者も参加し、今回の訓練教材の開発の意義やこうした開発活動の重要性が紹介されました。

訓練校見学会には、日系企業を中心に28社を含む合計32機関(大学等を含む)から53名の参加があり、NPIC校の指導員が中心となって電気科を含む技術系3学科の実際の機材や実習の様子等が参加者に紹介されるなど、訓練校におけるモノづくり人材育成の現場のPRがなされました。

また、今回の訓練教材を共同開発した富士電機(株)及びHao Phoung社、その他電気関連の資機材を扱う企業3社の協力を得て、訓練活動に関係する企業の活動紹介や資機材のPRのための展示ブースの出展を行っていただきました。訓練校見学会参加者のみならず、NPIC校の技術系学科学生もブースを熱心に見学していました。

さらに、訓練校の活動の多様性を参加者にPRするため、NPIC校の観光学科料理科にシニアボランティアとして配属されている古澤ボランティアの協力も得て、参加者向けに、NPIC校の食堂で料理学科の学生の作った日本料理をふるまっていただき、参加者から好評を得ることができました。

企業向け無料技術セミナーについても、7企業・1大学から合計16名の参加があり、富士電機(株)及びHao Phoung社から講師を招聘して行われました。今後も、外部企業の講師を招聘しての無料技術セミナーや、訓練校の指導員を講師とした企業の技術者向けの有料技術セミナーも実施していく予定です。

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企業による訓練校見学会参加者

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検定盤披露式の様子

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検定盤披露式の様子

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展示ブースの様子

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古澤シニアボランティア指導による日本料理のランチ

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研修教材共同開発企業の講師による技術セミナーの様子