バッタンバンリージョナル職業訓練校にて技術導入セミナー開催

2017年5月30日

2017年5月29日〜30日

2017年5月29日から30日の2日間にかけて、本プロジェクトの地方対象メイン校であるバッタンバンリージョナル職業訓練校(正式名;Regional Polytech Institute Techo Sen Battambang、以下RPITSB)に出張し、簡単な技術導入セミナーを実施しました。

5月に実施したJCCにて当プロジェクトではプノンペンのパイロット校3校に加え、今後カリキュラムの全国普及の際には、全国に39校ある職業訓練校のうち、それぞれの地域を管轄するリージョナル訓練校5校を対象とし、その中でも特にバッタンバンを重点対象校とすることで合意を得ています。

重点対象校の決定にあたっては、2016年11月末から2017年1月初旬にかけて、リージョナル訓練校5校をプロジェクト専門家が出張訪問し、実習場の見学や聞き取り調査を行った上でカンボジア側と話し合った結果バッタンバンに決まったものです。

バッタンバンはプノンペンに次ぐ第2の都市で、電気工事・修理等で起業する学生や地元での建設業での就職に加え、車で2時間程度のタイ国境にあるポイペト経済特区の企業に学生が就職するケースも多く、立地的にも学校の規模的にも重点対象校として適当であろうと判断された経緯があります。ちなみに、プノンペンからバッタンバンまでは国道5号線で途中コンポンチュナン州とプルサット州を通過し、片道約4〜5時間程度かかります。

今回は、労働職業訓練省のカウンターパートと技術導入セミナーを担当するNPICの指導員もRPITSBに同行し、前回訪問時の聞き取り調査結果をもとに、電気科ディプロマコースのカリキュラムや学校の体制、指導員についての詳細情報を収集するとともに、新設された電気科実習場の確認も行いました。

初日の午後と翌日の午前にわたり、NPICの指導員Mr.Hengがプロジェクトで開発製作した実習訓練機材であるPLC検定盤とシーケンス制御検定盤を使ってRPITSBの指導員に簡単な講義と実演を行いました。初日の午後はRPITSB校長の希望により、電気科の学生約40名も同席の下、実演が行われました。Heng指導員は2017年1月に行われた鈴木短期専門家によるPLCの研修を受講しており、今回は彼にとっても伝達研修を行うことで、彼自身の教える技術の向上を図るよい機会ともなりました。

RPITSBの指導員たちも若手が多く、熱心に聞き入り、質問もたくさんしていました。
今後はプノンペンにバッタンバンの指導員を呼び寄せて指導員の再訓練研修に参加してもらうことが中心になると思いますが、これからの世代を担う若い指導員が多いので、彼らの成長がとても楽しみです。

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会議の様子

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Heng指導員によるバッタンバン訓練校の学生・指導員への実演

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Heng指導員による電気配線図の説明

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Heng指導員による教材を使った実演

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バッタンバン校の指導員による実習

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実習場で学生が訓練している様子