技能評価システム移転促進事業の評価者研修・技能評価トライアル

2018年1月25日

2018年1月16日~25日

当プロジェクトは、産業界のニーズに応えるため、カンボジア労働職業訓練省傘下の職業訓練校をパイロット対象校として、電気分野の短大レベル相当の技術者を育成すべく、訓練内容の質の向上を目指し各種の活動を行っています。

こうした活動をより効果的に行うため、様々な技術協力支援機関と連携を行っていますが、今般、日本の厚生労働省による、日本の官民において培ってきた技能検定や訓練方法に関するノウハウの技術移転を通じて、アセアンなどにおける技能評価システムの構築・改善を支援することを目的とした技能評価システム移転促進事業と連携し、パイロット対象校のNPIC(国立カンボジア高等工科職業訓練校)でのイベントに協力するとともに、労働職業訓練省での政策対話会合に参加しました。

技能評価システムの移転対象分野は様々ありますが、カンボジアでは、当プロジェクトが実施されていることもあり、産業現場で広く使われている配電盤・制御盤の組立て・保守点検の技術・知識の習得レベルを評価(検定)する内容が進められています。2018年1月16日から24日にかけて、日本から派遣された民間部門の専門家の指導の下、そのための検定員の育成研修と模擬検定試験が行われました。

これらの参加者は、当プロジェクトの対象校を含む職業訓練校の指導員(教員)で、参加後は、カンボジアの職業訓練水準の向上と同省が進めている技能テストセンターの運営活動に参画することが期待されています。

当プロジェクトとしては、このイベントをより効果的なものとするため、参加者の人選、会場整備、必要検定機材の選定、技術移転内容へのアドバイスなどの支援を行いました。また、民間部門の協力が重要であることから、カンボジアで操業中の日系企業関係者向けの見学会と意見交換会をNPICで実施し、7社10名が参加しました。

イベント終了翌日の同省での政策対話会合(官民合同委員会)では、同省及び職業訓練校関係者のほか、厚生労働省担当官やカンボジア日本人商工会の製造業部会代表の出席も得て、カンボジアにおける産業人材の期待像やそのための育成方策とこれらのイベントの効果的実施方法が議論されました。このような中で、当プロジェクトへの支援も要請されました。

当プロジェクトとしては、本イベントの実施を通じて、当地での移転技術内容のレベルなどの課題がみえてきたこともあり、また、プロジェクト活動の効果的な実施にもつながることから、こうしたイベントと積極的に連携を行ってきたいと考えています。

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技能評価者講習

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NPIC学長の参加者激励

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模擬検定(学科試験)

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模擬検定(実技試験注意事項説明)

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実技試験を視察する日系企業関係者

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日系企業と厚生労働省西田室長・プロジェクトとの意見交換

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イベント終了直後の労働職業訓練省総局長と修了証を持つ参加者

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同省での官民合同委員会